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ワークショップの世界④

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インプロ(即興演劇)とは

インプロという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

ワークショップに興味がある人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれない。

インプロとは「improvisation」の略称です。

あらゆる芸術分野、音楽(ジャズ)・ダンス・映画・演劇の世界での創作、表現手段のひとつではあるが、インプロと略される時の多くは即興演劇を表している。

芝居、演劇って、台本があって、演出があって、と考えるけれど、インプロ演劇では名前の通り即興で演じていくので、打ち合わせも台本もない。

お題だけ出されて、舞台には二人、なんの打ち合わせもない相手と呼吸や間合いを観ながら演じていく。(というパターンにおいて)

オチも決まっていないからどう進んでいくのか演者も観ている方もハラハラする?

聞いただけで「私には無理!」と思う人もいるかもしれないね。

インプロ演劇の歴史

演劇分野でインプロが発生した歴史はとても古く、古代にまでさかのぼる。

まずギリシャやインドでの宗教的な演劇から、16世紀頃イタリアでも流行り、その後300年もの間ヨーロッパ各地で盛んに行われることになる。シェークスピアやモリエールといった劇作家にも大きな影響を与えたと言われている。

20世紀に入ってからインプロは世界中に広まり、たくさんの演出家、作家がインプロの影響を受けて作品を発表することにより、インプロは時代の流れとともに改良されていく。

アメリカでは、教育者・社会学者であるネバ・ボイド(Neva.L.Boyd)によって、精神的・社会的に問題のある人々に対してインプロが用いられ、自己発見やコミュニケーション能力の開発に使われている。社会学、生理学、心理学の理論に基づいた素晴らしいものであったらしい。

実際にどのようなインプロが行われていたのか気になるので、いずれ調べてみたいと思う。

で、このアメリカで行われていた理論を、1980年代にイギリスで、演劇人向けのカリキュラムとして紹介されてから、インプロは更に深く発展していく。

うまくいった=パートナーにいい時間を与えることができた

現在世界中で行われているインプロに大きな影響を与えているひとりが「インプロの父」と呼ばれるキース・ジョンストン。

彼は役者が抱える様々な問題を解決するために数多くのゲームを開発し、インプロをショーとして見せるためのフォーマットも開発。

もともとは役者の訓練として行われていたインプロは、現在では創造性・コミュニケーション・チームビルディングといった観点から教育においても活用されている。

近年では日本においてもその教育的な価値が注目されている。

キース・ジョンストンは、インプロの成功を「いい演技ができた」「いいストーリーができた」ということよりも、「パートナーにいい時間を与えることができた」ということを成功と意味するそうだ。

そしてインプロを見ているお客さんはプレイヤー同士が素晴らしい関係を持っていることを見て、それを喜びに感じて笑うと考えているとう。

(第三インプロ研究室より)

深い!

パートナーにいい時間を与えることができたら成功、という考え方。

これはもっと掘り下げたいと思う。

つづく。

 

 

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