なぜ?という掘り下げ
無事にワークショップが終わってほっとする間もなく、今回の振り返りを皆で進めよう。録画したものを観ながら自分にとってここは成功した、うまくいった、参加者の反応を感じた、意図したこととは違った反応が起きた、想定外のことが起きた、もっとこうしたかった、こうしたほうがスムーズだったなどなど、まずはその時に感じた事を書き出してみよう。
ここで大事なのは、ネガティブなことだけを抽出せずに、ポジティブなことも拾って書き出すこと。僕も含めて皆真面目なので、ついつい反省モードに入ってネガティブな点ばかりを拾いがちになる。書き出したものを並べていくと圧倒的にネガティブワードの多い時もあり、その時のメンバーの気質傾向も顕わになるかもしれない。
参加者のアンケートからもワードを拾い上げていく作業を同時にすすめよう。ポジティブワードあり、もちろんネガティブな感想もあるだろう。ここではいちいち落ち込まないこと。自分たちの振り返りで出したワードと似たようなものをグループ分けしよう。始めから付箋で色分けして書き出しておくと見やすい。
ワークショップの時系列グラフを簡単につくり、その付箋をどの場面で起きたことなのかをグラフに張り付けていく。時系列グラフは模造紙など大きいものの方が作業しやすい。見える化できたら次の作業に入る。
本当の問題を吟味すること
その場面においての僕たちの意図するところは何だったのか。その意図するところの目的に照らし合わせて、僕たちが問題と思っていることは「本当の問題」なのかを考えていこう。色々な角度からみること、自分たちの暗黙の前提や曖昧だったことも考えてみよう。そうしていく中で本質への気づきが起こり、課題の発見となる。
僕たちはついつい表面的に問題を捉えがちだ。普段の生活のなかで起きる問題もその時は慌てるかもしれないけれど、少し立ち止まって自分が問題と思っていることは果たして本当に問題なのか?と考えるクセをつけるといいかもしれない。問題だと思ったことの見方を変えるだけで、それは問題ではなくなるかもしれないし、問題だと思っていたことの本質は別のところにあることが分かったりもするかも。(それはそれで大変かもしれないけれど)表面的なことで右往左往しても問題の根っこが変わらなければ次から次へと同じような問題が起きてくる。
本質への気づきが起こり、課題発見となったところでさらなる選択肢の拡大を図ることができる。それは新しい試みにトライできるということ。そして改善して次につなげ、また振り返り、気づき、改善し、行ってみる、ブラッシュアップを重ねていく。振り返りがとても大切であるということ、そのなかでただ反省するのではなく、問題の本質を突き止めて次に生かすこと。より良いものにしていくポジティブな行為だと僕は思う。
君がつくったワークショップをどんどん成長させていこう!